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伊藤 久義
原子力eye, 45(10), p.66 - 69, 1999/10
原研における耐放射線性半導体開発の一環として進めている立方晶炭化シリコン(SiC)単結晶基板の製造技術開発の概要を解説する。われわれは、化学気相成長(CVD)法を用いたシリコンウェハ上へのSiCエピタキシャル成長の技術課題解決を進め、大型(3インチ径)でかつ平滑な表面と良好な電気特性を有するSiC単結晶基板の合成技術をほぼ確立することができた。本稿では、SiC半導体の特性・特長、単結晶製作技術開発の背景について概説するとともに、原研におけるSiC基板製造技術開発の経緯と特徴、課題解決の例、今後の展開について解説する。
秋庭 義明*; 田中 啓介*; 竹園 拓也*; 林 眞琴*; 森井 幸生; 皆川 宣明
材料, 47(7), p.755 - 761, 1998/07
炭化ケイ素粒子で強化したアルミニウム合金は、新材料として期待されている。複合材料の製造工程において、SiC強化粒子と母材アルミニウム合金の熱膨張係数の差による残留応力の導入はさけることが出来ない。そのため、複合材料中の粒子および母材各相の応力を非破壊で測定し、応力と材料強度の関係を解明することを試みた。非破壊による残留応力測定はJRR-3ガイド棟に設置した中性子回折装置を用いて行った。その結果SiC相の負荷応力に対する相応力の変化率は、予測値に非常に近い値を得ることが出来た。今後有益な測定手段であることが分かった。